サッカーには守備を担うDF、ゲームの流れを左右しピッチの中央で主にプレーするMF、ゴールを決めチームを勝利に導くFW、そして11人の中で唯一手を使ってプレーできるゴールキーパーと主に4つの役割が存在する。

この4つのポジションの中でもやはり、GKは特異な存在だろう。トレーニング方法も異なれば、求められるスキルもフィールドプレーヤーとは全く異なる。ゴールを守る最後の砦として人一倍プレッシャーを感じることもあるだろう。

そんなゴールキーパーだが、時に怪我などで負傷交代したり、決定機阻止(DOGSO)で退場したりする場合がある。

そこで交代枠を使い切っているとフィールドプレーヤーがゴールキーパーを務めることになる。

日本人選手でいえばヴォルフスブルク時代の長谷部選手が思い浮かぶ人も多いのではないだろうか。

今回はその稀に見るフィールドプレーヤーがゴールキーパーを務めたケースをいくつか紹介する。

ダニエウ・アウベス

今シーズン、古巣であるバルセロナに帰還したダニエウ・アウベス。パリサンジェルマンでプレーしていた2018年のフランスカップ・ソショー戦で1-4でリードする中、90分にGKトラップが退場。急遽サイドバックを務めていたアウベスがゴールキーパーを務めることに。試合はそのまま1−4で終了し、パリ・サンジェルマンが勝利した。

ジョン・テリー

チェルシーのキャプテンとして黄金期を支えたテリーがゴールキーパーを務めたのは2006年。正GKであったチェフと控えGKであったクディッチーニがレディング戦で負傷交代。急遽テリーがGKを務めることに。試合はリードを守り切ったチェルシーが勝利した。

ハリー・ケイン

2014年のELアステラス・トリポリス戦で87分にロリスが退場。ケインがゴールキーパーを務めることに。相手のFKをファンブルしてしまい、失点を喫してしまったものの、リードを守り切り、勝利を収めた。

リオ・ファーディナンド

2008年のFA杯準々決勝のポーツマス戦でGKが退場してしまい、交代枠が残っていなかったためファーディナンドがゴールキーパーに。相手に与えたPKから再開という場面で、キックのコースを読み切ったものの、ムンタリに決められてしまい、先制を許す。試合はそのまま終了し、0-1の敗戦となった。