サッカー好きの皆様でしたらバックパス・ルールは知ってますよね?現代の試合では当たり前のルールになってますが、なぜこのようなルールが必要になったのでしょうか?

現代のサッカーファンや選手はただ単に、「味方が意図的に蹴ったボールをGKが手で拾うことは許されない」と理解していますが、1992年以前は時間を浪費する戦術として使われていました。なんとバックパス・ルールは1992年のバルセロナオリンピックで初めて実行されたのです。


ルール登場のきっかけ


きっかけはイタリアで開催された1990年のワールドカップ。今でも、そのワールドカップは、「退屈極まりない」とも言われています。大会の1試合平均ゴール数は2.2ゴールとなり、今でも過去最低平均ゴール数となっています。

なぜゴール数が少ないのかと言うと、当時GKは自由にボールを持ち上げたりできたからです。GKはドリブルして、拾い上げて、またドリブルしての繰り返しで時間稼ぎをしていました。ルール変更の原因となったのは、アイルランド対エジプト戦で、アイルランドのGKがドリブルで自分のエリアを回りながらボールを拾い続け、合計6分間もボールを奪い続けたという事件がありました。

また、デンマークは時間を浪費するためにGKにボールを戻す作戦を使い、1992年のユーロカップ優勝に繋がったと言われています。

このルールは、退屈な試合を防ぎ、ゴールキーパーが手や体だけでなく足を使ってボールをプレーすることを奨励するために考案されたものでした。


ここでバックパスのルールを復習しましょう!


反則は、次の順序で発生する3つの事象にかかっている。(ウィキペディア引用)

  1. チームメイトが意図的にボールを蹴った(膝、太腿、脛は含まない)際に、

  2. ゴールキーパーが直接ボールを手で扱う(間に他の選手のボールへの関与が一切ない場合、「手で扱う」行為にはボールに手で触れる行為、片手もしくは両手による捕球行為を含む)行為が行われた場合、

  3. この行為は審判により、ゴールキーパーへの意図しないミスキックとしてではなく故意かつ意図的なプレーであるとみなされる。


バックパスルールを反則した場合、反則された場所から対戦相手に間接フリーキックが与えられる。このルールは、現代のゲームにおいて最も成功したルール改正のひとつと言われている。