プレミアリーグのエバートンが、カジノとスポーツベッティングのプラットフォームであるStake.comを新しいメインスポンサーとし、契約に合意した。

7月1日からの複数年契約の金銭的条件は明らかにされていないが、エバートンは、144年の歴史の中で最も高額なメインスポンサー契約になることを発表してる。

エバートンのメインパートナーとして、Stake.comブランドは、男女のユニフォームの前面に掲載されるほか、グディソン・パーク・スタジアムやフィンチ・ファーム練習場、クラブのデジタルプラットフォームと、全面的に広告活動を行う予定。

エバートンは2020年6月、オンライン自動車販売会社カズーを新しいユニフォームスポンサーとする3シーズン契約を結んでいた。

この契約は2022-23年シーズン終了まで続く予定だったが、クラブは昨年末に中断条項の発動を選択した。エバートンは、商業チームを拡大し、クラブのすべての商業資産において収益の向上を実現することに焦点を当てた結果、Stake.comとの契約を締結することが最善の策だったと述べている。

プレミアリーグのスポーツベッティング、カジノ企業離れ


ここ近年ではプレミアリーグのクラブがブックメーカー企業やカジノ会社から離れようとする動きが見られている。ウルバーハンプトン・ワンダラーズでは、カジノやスポーツベッティングを手掛けるManBetXに代わり、グローバル決済ソリューションプロバイダーのAstroPayと契約。

クリスタルパレスでは先月、同じくスポーツベッティングやカジノを手掛けるW88に代わり、オンライン自動車販売会社のシンチと新しいユニフォームスポンサーとして契約している。

この2クラブのスポンサーの変更は、英国政府が12月にギャンブル法の見直しを開始したことにある。この見直しで、ブックメーカーなどの業界の企業がプレミアリーグのクラブとユニフォームのスポンサー契約を結ぶことを禁止する可能性があると以前報じられていた。

実はエバートンもケニアのスポーツベッティング会社SportPesaとのユニフォームスポンサー契約を2020年に打ち切っていた。

実際に2019年12月に開催されたクラブの年次総会で、当時のCEOは、クラブはユニフォームの前面にこれらの業種の企業を表示することから離れたいと述べていた。

しかしそんな中で、クラブがベッティング会社でもあるStake.comを選んだのには商業面での絶大な効果が見込めたからである。

2017年に設立されたSteak.comは、それからスポーツスポンサーシップ市場において存在感を示している。同社は昨シーズンの2021年7月には、プレミアリーグからチャンピオンシップに降格したワトフォードの新しいユニフォームスポンサーとなる3シーズンの契約に合意していた。

また、元マンチェスター・シティでアルゼンチン代表のストライカー、セルヒオ・アグエロとエンドースメント契約(選手-企業のスポンサー契約)も結んでいる。