イギリスのBBCが報道したところによると、イングランド・フットボールリーグ(EFL)は、2024年からの新しいテレビ放映権契約の一環として、『ブラックアウト』の廃止を検討するという。
ブラックアウトとは、イングランド・スコットランド国内で英国時間の土曜日14:45〜17:15の間にキックオフされる試合をテレビで生中継してはいけないというルール。ラジオ放送は許されているが、パブやバーであってもテレビでの放送は違法であるという。
ではなぜこのようなルールができたのか。それは1960年代にさかのぼる。当時のバーンリーの会長ボブ・ロードが、土曜日の同時間帯にテレビで放送される試合は下位リーグの試合の観客数に悪影響を及ぼすと言ったのがきっかけだ。
同氏の考えとしては、例えばマンチェスターUが大事な試合をした場合、下位リーグのファンもスタジアムへ応援へ行かず、そちらに注目してしまうのではないかというものだった。
これは下位リーグのチームの興行収入に悪影響が出ることにつながりかねない。
このようにして誕生したブラックアウトだが、60年経った今そのルールが廃止されようとしてるのだ。
現在はスカイスポーツが2018年から5年で5億9500万ポンドという破格の契約を結んでいるが、契約当時ブラックアウトに従わなければ販売することができなかった。
EFLのチーフ・コマーシャル・オフィサーであるベン・ライトは、「EFLの豊かな伝統と卓越した歴史とともに、観客をさらに増やすために、進化、成長、革新を望む声があり、そのビジョンを共有するパートナーを探しています」とコメントを残した。