日本時間5月26日、カンファレンスリーグの決勝が行われた。決勝カードは、ASローマ対フェイエノールトだったが、ローマが1-0で勝利し、カンファレンスリーグの初代チャンピオンとなった。カンファレンスリーグは21-22年からCL、ELに続く第3のUEFA主催大会として発足した。
🐺 A night Roma fans will never forget 🤩#UECLfinal pic.twitter.com/Rxibbmt5zk
— UEFA Europa Conference League (@europacnfleague) May 25, 2022
ところで、カンファレンスリーグはなぜ創設されることになったのか。それは、通常チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグに出場できないような小国のチームに欧州の舞台に立つ機会を与えるためだという。
例えば、21-22年でいえば、オモニア・ニコシアというキプロスのクラブや、FKボデ/グリムトというノルウェーのクラブなど、CLやELに無縁だったクラブが欧州大陸の舞台で戦えるようになった。同シーズンは、カンファレンスリーグには32チームが参加した。
ただ、22-23年からは、欧州5大リーグのCLやELに出られなかったチームも出場するため、21-22年よりはさらに激しい戦いが繰り広げられるだろう。例えば、プレミアリーグからは7位のウェストハムが、ラ・リーガからは21-22年CLベスト4のビジャレアルが、セリエAからは7位のフィオレンティーナが予選に出場する。
カンファレンスリーグに関してUEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長は、「より多くのクラブがより多くの試合を行い、より多くの協会がグループステージに参加することになります。実際、すべてのクラブから、欧州の大会にもっと定期的に参加する機会を増やしたいという要望が広がっていました」と述べている。
カンファレンスリーグ優勝チームは、翌シーズンのヨーロッパリーグ出場権を獲得することができる(※国内リーグの順位でCL・EL出場権を得ていない場合)。今までELに縁のなかったクラブも参加できる可能性を増やした。
The wait is over. It’s Europa Conference League final matchday 🥰#UECLfinal pic.twitter.com/iKJnQUcntO
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一つの大きな問題点
ところで、カンファレンスリーグの創設には一つ大きな問題点がある。それは、UEFAによるリーグのランク付けで15位以下のリーグに所属するクラブはヨーロッパリーグに出場することができないということだ。
例えば、キプロスリーグやスイスリーグ、ギリシャリーグなどのチームは、チャンピオンズリーグ予選に出場する、もしくはカンファレンスリーグ予選に出場するという選択肢しかない。
これらのヨーロッパリーググループステージの常連クラブを持つリーグは、カンファレンスリーグの存在をあまり良く思っていないようだ。
カンファレンスリーグ創設により、予選ラウンドなどが消滅したおかげでヨーロッパリーグ自体の試合数は減ったものの、全リーグ・全クラブが恩恵を受けているとは言い難い。