最も有名なビデオゲームの1つである「FIFA」は、世界200カ国でプレイされている。また、最新版(FIFA22)では、1日平均8,900万試合が遊ばれているという。これは8,780万年分のゲームプレイに相当。しかし、毎年何百万本も売れているにもかかわらず、この有名なビデオゲームが消滅してしまう可能性がある。
FIFAとEAが契約を更新しない可能性
「Apex Legends」や「Battle Field」を筆頭に有名なオンラインゲームフランチャイズを運営するEA(エレクトロニック・アーツ)は、国際サッカー連盟(FIFA)との関係を断つことを検討している。この憶測の結果を受けて、EA社の株価は6.9%下落した。一方、FIFAはEAと合意に至らなかった場合に備えて、複数の企業と交渉中である。
EAとFIFAは、28年にわたり毎年共同でゲームをリリースしてきた関係でもあった。そんな両者の10年間契約が、2022年に満了となる。販売数は好調なものの、この契約は更新されないかもしれない。原因はFIFAがEAに対して、ライセンスの使用料として過大な増額を求めているため。連盟は4年ごとに1億ドルを要求しているが、これに対してEAは「非論理的で突拍子もないこと」だと考えている。
新しいビデオゲームの誕生の可能性
もし、更新契約が成立しなければ、2つの新しいサッカーゲームが誕生する可能性がある。新生EA Sports F.C.、もしくは新生FIFAだ。なお、EAは、クラブや選手との契約交渉に問題を抱えてしまう懸念がある。なぜならFIFAがこのようなビデオゲームのライセンス取得を促進する鍵のひとつでもあったからだ。
また、その他のゲーム制作企業がFIFAの名前に興味を持つ可能性もある。これは、FIFAの意向として、今後もビデオゲームを続けていきたいという考えがあるからだ。しかし、そうなると「FIFA 23」というゲーム名では法的には複雑になり、サッカーゲームの入手先として「FIFA」「eFootball」「EA」という3つのブランドの三つ巴になる。