1884年に設立されたダービーカウンティは、1888年のイングランドフットボールリーグ創設時の12クラブのひとつである。しかしそんな伝統あるクラブも、2008年にはプレミアリーグから降格し、クラブの財政とチームの状況は破綻寸前まで弱体化した。
そしてこの度、落ちぶれたクラブに、カーライル・キャピタルが巨額のオファーを出している。これまでは、クラブ負債や他のプレミアリーグフランチャイズとの軋轢が買い手を遠ざけていた。
カーライル・キャピタルは、資産運用の分野で成功した実績を持つ機関投資家や個人投資家の資金を運用する企業。創業以来、さまざまな産業で事業を展開し、収益をあげてきた。主な専門分野は、資産運用、メディア、不動産だ。
現在、カーライル・キャピタルはサッカーのオーナーシップに移行したいと考えており、ダービー・カウンティの状況はカーライル・キャピタルにとってうってつけである。
カーライル・キャピタルはダービー・カウンティに2800万ポンド(約43億3400万円)を提示をしているが、スタジアムは、クラブの前会長であるメル・モリス氏が所有しているため、このオファーにはスタジアムの買収は含まれない。ニューカッスルの元オーナー、マイク・アシュリー氏も、入札を行ったという。
ダービー・カウンティは現在、多くの負債を抱えている。そのひとつが、2019年にアーセナルからクリスティアン・ビエリを獲得した時のもの。
さらに、ミドルズブラとウィコムといったクラブは、ラムズの財務状況によってプレミアリーグから降格することになったと訴えている。