バレンシアは、インフラ用に確保された「ラ・リーガ-CVC」のリソースのほとんどを使って、スタジアムの工事を再開する。クラブは、現在のスタジアムを占める土地の区画を手放すことはできないと主張している。


バレンシアは、ラ・リーガ-CVC契約(通称ラリーガ・インプルソ)により、クラブの財源は1億2700万ユーロ(約162億2300万円)となる。この資金は6年以上滞っているヌエボ・メスタージャの工事に使用される予定だ。8000万ユーロ(約102億1900万円)はグラウンドに投資される予定で、実質的には70%全額がクラブのインフラや新しい事業分野、成長分野に充てられる。改修工事は2022年秋に開始することを目標としている。

現在、各クラブに最初のラリーガ・インプルソの支払いが届こうとしているが、新しいピッチはクラブの将来のビジネスにおいて「重要な収入源」になると、バレンシアのアニル・マーシー会長は株主総会で念を押した。ヌエボ・メスタージャは、レアル・マドリードのように、サッカーの試合日以外でも収益を得られるようなシステムを取り入れようとしている。

アジアにおける新メインスポンサー獲得へ


ヌエボ・メスタージャ以外にも、バレンシアは新たな商業契約を結ぶことに力を入れている。その一環として、近い将来、アジアに新たなメインスポンサーを獲得したいと考えている。

今シーズン、バレンシアは3660万ユーロ(約46億7500万円)の損失を想定しており、コロナウイルスによる損失3900万ユーロ(約49億8200万円)に上乗せされることになる。クラブは、スタジアムへの入場制限解除をもってしてもテレビ収入の激減を補えないため、経常利益が1億400万ユーロ(約132億8500万円)に落ち込むと予想している。選手への給与は1億2300万ユーロ(約157億1200万円)から1億2000万ユーロ(約153億2900万円)になる。