レアル・マドリード、バルセロナ、アスレティック・ビルバオは、ラ・リーガへのCVCの介入に関してスポーツ上級委員会(CSD)に助けを求めていたが、同委員会はCVCの参入を禁止できないとし、普通裁判所へ行くよう要求した。

レアル・マドリード、FCバルセロナ、アスレティック・ビルバオは、ラ・リーガとスペイン1部・2部に所属する37のプロサッカークラブとのいざこざを普通裁判所に持ち込む必要が出てきた。スポーツ上級委員会(CSD)のホセ・マヌエル・フランコ会長は、ラ・リーガとCVCとの間で締結された合意(通称LaLiga Impulso=ラ・リーガ・インプルソ)に関して、CSDが介入することはできないと主張している。

2021年にスペイン1部・2部でプレーしているクラブがこれについての投票を行うが、3クラブはこれを「完全な違法行為」と考え、何としても避けようとしていた。3クラブは、その他37クラブがラ・リーガ・インプルソへの参加を決めているにもかかわらず、「スペインサッカー全体の利益を著しく害する」と主張し続けている。

先日、ラ・リーガと持続可能プロジェクト(責任者はレアル・マドリード会長フロレンティーノ・ペレスとスペインサッカー連盟議長ルイス・ルビアレス)の間での問題を仲介するために行われる予定だった緊急会議(主催はCSD)が中止となったのだが、理由は3クラブが政府の介入ができないことを知り失望したからである。その後、欠席を正当化するため、「CSDがラ・リーガ・インプルソの不適切な点に手を加えない限り、いかなる交渉の場にも参加しない」と主張した。

しかしCSDのフランコ会長は、ラ・リーガ・インプルソを正当に判断できるのは立場上裁判所だと説明する。ラ・リーガの放映コンテンツ利用権の商業化に関しては、CSDは発言する権利はあるものの拒否権を行使することはできないと強調した。

※CVCとラ・リーガの契約は、CVCが放映権などを含むビジネスを「ラ・リーガ」という一つの相手に行うことによって、全クラブが強豪・中堅・弱小に関わらずある程度公平なクラブ運営ができるというもの。具体的には今後50年間の商業・放映事業の10.95%の株式取得と引き換えに、約20億ユーロ(約2561億円)を注入する。最終的には欧州内でのラ・リーガのリーグとしてのレベルアップを目指す。