どのスポーツでも、下部組織から昇格した生え抜き選手がトップチームで活躍する姿を見られるのは、ファンにとっての楽しみの一つだろう。親心のような感覚で選手を応援することができるからだ。
ただ、移籍の動きが激しいサッカー界、特に欧州の主要リーグに所属する強豪クラブなどでは結果が第一に求められるため、育成に力を注げないという現状もある。それが故に、生え抜き選手の活躍を見られないことが多い。
それでも、一昔前のバルサでは、チーム戦力を保ちながらもカンテラ出身の選手たちを多く起用してきた(シャビ監督になってから少しその気が出てきた)。
一方で、南米クラブや欧州でも育成に力を入れているクラブは、生え抜き選手を多く見かけることができる。その分、欧州強豪クラブに引き抜かれることも多いが、それをビジネスモデルにしている場合もある。
前置きが長くなったが、今回は世界で最も生え抜き選手が活躍しているクラブのトップ5を紹介しよう。
※ここでの生え抜きとは、「15歳から21歳の誕生日を迎えるシーズンの間に、所属クラブに3年以上在籍した選手」のこと
※データは、21-22年シーズンの2022年4月19日までのもの
※今回のランキングはプレーした人数
5位 バルセロナ(12人)
21-22年、スタートダッシュに大きく失敗したバルセロナは、クラブのレジェンドであるシャビを監督として配置。すると、シャビはガビやニコなどのラ・マシア出身の選手たちを積極的に起用し、チームの活性化を図った。最終的に、補強組のオーバメヤンやフェラン・トーレス、元から所属していたデンベレなどとの融合が上手くいき、前半戦の不調が嘘かのような快進撃を見せている。
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4位 エスパニョール(13人)
FCバルセロナと同じカタルーニャ州バルセロナに本拠地を置くエスパニョール。生え抜き選手の中で主力として出場しているのは、DFのアドリア・ペドロサとMFセルジ・ダルデルだ。ダルデルは今シーズン31試合に先発出場し、3ゴール8アシストを記録している。
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3位 アスレティック・ビルバオ(15人)
アスレティック・ビルバオといえば、バスク人選手しか所属できないという決まりがあることで有名なクラブ。バスク地方と言っても、バスク州、ナバーラ州、ラ・リオハ州とフランス領バスクも含まれている。1912年に外国人選手が去ってからこのポリシーは守られているという(※その後も数名外国人選手がいる)。このような縛りがあるにもかかわらず、レアル、バルサと並んで2部降格がない。
GKのウナイ・シモンは、アスレティック・ビルバオの生え抜き選手の一人。いまいち調子のよくなかったデ・ヘアに代わって一気にスペイン代表正GKまで駆け上がった。
他には、連続試合出場記録を更新し続けるイニャキ・ウィリアムズやムニアイン、ジェライ・アルバレスなどが生え抜き選手として活躍する。
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