米国は2026年のW杯の開催国として決定してから、現在サッカーブームの最中にある。北米W杯開催に向けて更にサッカーの人気は伸びていくだろう。並行してサッカービジネス界においても米国はビジネスターゲットの的となっている。
ブルームバーグやアスレティック氏によるとアメリカのテレビ局CBSは2024年から2030年のチャンピオンズリーグの放映権を約15億ドル(約2060億円)で獲得。これは現サイクルの66%増に値する。
今回、UEFAは北米での放映権を売却するにあたって放映権売却のエージェンシー「Relevent Sports Group」と事前に代理契約を結んでいた。
同社はアメリカ内で売り上げを約66%増加させることをUEFAと約束し、毎年最低でも2億5000万ドル(約287億9700万円)の放映権を保証できることを主張した。すなわち契約内では、最低でも7億5,000万ドル(約863億9300万円)を確保すると約束していた。
今回の放映権売却で注目すべき点は、競売に参加した企業の多さだ。CBS(Paramountを所有)に加えてアマゾンやMLSの放映権を獲得したアップル、ワーナーブラザーズ、Daznなど馴染み深い企業が勢揃い。その中でも最も高額を提示したのがParamount(CBS)とアマゾンだった。
更にはまだ売り上げを伸ばすチャンスはあり、それはスペイン語での放映権も販売すること。アメリカではスペイン語話者が多いため、更に視聴料を膨らませることができるというわけだ。このパッケージ販売でさらに5億ドルの獲得を目指しているという。
前回のCL決勝(レアルマドリーvsリヴァプール)は英語のみの放送で、視聴者は280万という記録的な数字だった。一方で2021年のメキシコリーグのリーガMXの決勝ではスペイン語のテレビネットワークであるUnivisionで300万人の視聴者が観戦していた。このことがスペイン語放送が視聴者拡大の鍵となることを物語っている。