現役時代、レアル・マドリードやスペイン代表の守護神として長年活躍したイケル・カシージャス氏。
そんな同氏が2021年10月に設立したアクセラレーター「スポーツブースト」は、設立以降さまざまなスポーツテックプロジェクトに120万ユーロを投資し、初年度を終えた。
600以上のプロジェクトを分析し、そのうちの60%が国際的なプロジェクトであることから、この投資の一部を受けたベンチャー企業が選ばれたりもしている。
スポーツブーストは、健康、ファンタジー、サッカーの戦術分析、スポーツに応用される新技術、栄養学、バイオテクノロジー、スポーツ団体のデジタル化などの分野をカバーしている。
その中でも特に注目すべきは、3月にリーガ・エスパニョーラと提携し、テクノロジー系ベンチャー企業の振興を目的としたグローバルプロジェクトを立ち上げたこと。
同社とリーガ・エスパニョーラとの契約の一環として、スポーツ選手や元選手にはスポーツ選手としてのキャリアを超えた雇用機会が提供され、また企業には知名度や資金が保証されている。
さらに、いくつかのプロジェクトには、スポーツ界からさまざまな著名人が共同出資で参加。その中には、元NBA選手のケビン・デュラント、ルディ・フェルナンデス、現バルセロナ監督のシャビ・エルナンデス、マンチェスターU所属のクリスティアーノ・ロナウドも含まれている。
カシージャス氏は、「設立2年目の今年は、非常に競争の激しい市場に参入する起業家を支援するという当初の目的を変えることなく、スポーツ界におけるアクセラレーターの1つとしての地位を固めようと考えています」と述べている。