ベンゼマ

21-22年のチャンピオンズリーグ優勝に貢献したベンゼマ。同年は序盤から絶好調で、最終的に自身のキャリアハイとなる44ゴールを記録した。

また、21-22年のゴール量産により、レアル・マドリードの歴史に残る記録も更新した。クラブのレジェンドであるディ・ステファノのゴール記録を上回り、ラウール・ゴンサレスの同記録に並んだのだ。

今回はベンゼマの各記録と逸話を紹介しよう。(各データは5月30日時点のもの)

クラブ歴代得点ランキング

1位 クリスティアーノ・ロナウド 450点
2位 ベンゼマ 327点
3位 ラウール 323点
4位 ディ・ステファノ 308点
5位 サンティジャーナ 290点
6位 プスカシュ 242点
7位 ウーゴ・サンチェス 208点
8位 ヘント 182点

ベンゼマのシーズンごとの得点数

2009/10シーズン 9点 (33試合)
2010/11シーズン 26点 (48試合)
2011/12シーズン 32点 (52試合)
2012/13シーズン 20点 (50試合)
2013/14シーズン 24点 (52試合)
2014/15シーズン 22点 (46試合)
2015/16シーズン 28点 (36試合)
2016/17シーズン 19点 (48試合)
2017/18シーズン 12点 (47試合)
2018/19シーズン 30点 (53試合)
2019/20シーズン 27点 (48試合)
2020/21シーズン 30点 (46試合)
2021/22シーズン 44点 (44試合) 

通算603試合323ゴール159アシスト
1試合平均0.53ゴール
1シーズン平均24.8ゴール
キャリアハイ44ゴール

ベンゼマ大会別得点数

リーガ・エスパニョーラ 222点
チャンピオンズリーグ 74点
コパ・デル・レイ 21点
スーペル・コパ 5点
クラブW杯 3点
スーパーカップ 2点

ベンゼマの逸話

ベンゼマ

3月にディ・ステファノの得点を抜き、3位に浮上したベンゼマ。

ディ・ステファノとは、マドリーの伝説的な選手。あのチャンピオンズ・カップ5連覇の中心で、マドリーの歴史を語る上で決して欠かせない選手だ。ベンゼマはそんな偉大な選手の得点記録を抜いた。

ベンゼマはUEFAチャンピオンズリーグラウンド16のPSG戦で2戦合計0-2の状況からハットトリックを達成。彼の大活躍もあり、マドリーは逆転でCL準々決勝進出を決めた。格の違いを見せつけたこの日に、マドリー歴代得点ランキングで3位に浮上した。

そして、ラウールの記録に並んだのは、5月13日のレバンテ戦。前半19分にチーム2点目となるゴールを決め、6-0の圧勝に貢献した。

ラウールとは、レアル・マドリーを象徴する選手の一人。17歳4ヶ月という若さでトップチームデビュー。マドリーに16シーズン在籍し、UEFAチャピオンズリーグ優勝3回、リーガ・エスパニョーラ優勝6回など多くのタイトル獲得に貢献した。

ただゴールを決めるだけでなく、守備時も全力でプレーする選手で、現在もマドリディスタから愛されている。2003年から2010年までマドリーのキャプテンを務め、永遠のキャプテンと言われる存在だ。

このようなレジェンドの記録を塗り替え続けるベンゼマだが、マドリーでのキャリアは順風満帆ではなかった。

『猫』

ベンゼマはかつての名将からこう形容された。

当時、マドリーを指揮していたモウリーニョ監督はイグアインが長期離脱した際に「犬と共に狩りに行けないのなら、猫と行かなければならない」と発言。

決定機を外し、ベルナベウのマドリディスタからブーイングをされた時もある。

マドリー移籍当初のベンゼマはまさに”猫”だったが、今やマドリーの生きるレジェンド。ここまで偉大な選手になると思っていなかったマドリディスタも少なくないはずだ。34歳にしてキャリア最高のパフォーマンス。1位のクリスティアーノ・ロナウドの記録を抜くことはできるのだろうか。カリム・ベンゼマの物語は続く…。