SLベンフィカは、額面5ユーロ、利率4.6%の6000万ユーロを上限とする債券の発行を発表した。昨年ルイス・フィリペ・ビエイラ前会長の逮捕によりルイ・コスタ新会長が就任した同クラブは、コロナウイルス流行以来、4910万ユーロの損失を計上。21-22年の上半期だけで、赤字は3170万ユーロとなっている。
ベンフィカは、コロナウイルス流行後の今回の社債発行について、これ以上の詳細を明らかにしていない。この損失の主な理由は、2021年夏に選手たちを大きな金額で売却することができず、移籍によるキャピタルゲインで6900万ユーロのマイナスが発生したため。ちなみに前年同期は、820万ユーロの黒字だった。
クラブはここ数十年、ユース制度を最大限に活用し、数百万ユーロで選手を売却してきたが、パンデミックの到来とそれに伴う移籍市場の停滞は、他のクラブが受けた影響よりも大きなマイナスとなった。2020年夏には、ルベン・ディアスを約7000万ユーロでマンチェスター・シティへ売却したが、それだけでは足りない。
収入が増えた項目でいえば、チャンピオンズリーグの成績によるUEFAからの支払いが、前年同期比5倍の4490万ユーロになったことと、スタジアムの興行収入が17.2万ユーロから1180万ユーロに大幅アップしたこと。
一方で、減少項目でいえば、放映収入は14%減の2350万ユーロ、また、スポンサーシップは7%減の1500万ユーロとなっている。