バルセロナ

現在、マイナス1億4400万ユーロというサラリーキャップを課せられたバルセロナは、万が一のファイナンシャル・フェアプレー(FFP)の制限を超えた時のために、収益を上げることに目を向けなければならないだろう。

昨日ラ・リーガは、21-22年シーズンのサラリーキャップがスペイン1部・2部の中で唯一マイナスであることから、クラブが補強できる条件について詳述した。それによるとクラブの選択肢は、収益を上げるか、賃金を下げるかしかないという。

クラブによって実行されたオプションとしては、メインスポンサー権とカンプノウの命名権を「Spotify」に2億8000万ユーロで販売する、フェリペ・コウチーニョをプレミアリーグへ売却する、バルサ・スタジオの49%を売却することであった。バルサ・スタジオの売却は5000万ユーロの収入をもたらした。

昨年10月、クラブが21-22年シーズンの予算を発表した際の賃金は4億7000万ユーロ。つまり、FCバルセロナが4億8100万ユーロの赤字で締めた20-21会計年度の結果を発表した際に課せられたサラリーキャップ(9790万ユーロ)の5倍近い金額である。


サラリーキャップを超えるとどうなるのか?

コウチーニョ

サラリーキャップは、収入予測(FCバルセロナの場合7億ユーロ)とストラクチャー(2億ユーロ)の差に基づいて決められる。よって、前年の業績(4億8100万ユーロの損失)にその他の費用を加えた結果、1億4400万ユーロのマイナスとなったのだ。

「キャピタルゲインに相当するものはすべてサラリーキャップの引き上げにつながる」と、ラ・リーガのコーポレート・ゼネラル・マネージャー、ハビエル・ゴメス氏は説明する。

現在、ラ・リーガでは、チームが給与の上限を超えた場合、1×4ルールを遵守する限り新しい選手と契約することを許可している。つまり、バルセロナが1億ユーロの貯金をした場合、その4分の1である2500万ユーロを契約締結に使うことができるのだ。

また、ラ・リーガにはもう一つ例外があり、退団する選手の年俸が人件費の5%を超える場合、1×4ルールは1×2ルールになる。ただ、リーガの幹部によると、このルールは今季終了後に適用されなくなるという。

サラリーキャップがマイナスに設定されているということは、クラブが選手と契約できないということではない。長期的に市場での動きを制限し、条件をつけるということである。「クラブの他年度の損失はサラリーキャップに繰り越され、それは累積されない」。

メッシ PSG

バルセロナも最近、サラリーキャップにまつわる問題を経験した。2021年の夏、メッシはバルセロナ退団を余儀なくされたのだ。賃金は収入の110%を占め、契約が切れていたため、契約更新は移籍とみなされたからである。

1月末にも同様の事態が起こった。フェラン・トーレスやオーバメヤンを獲得するために、フィリペ・コウチーニョなどの選手を手放し、ウンティティの減俸を選んだ。