バルセロナの10番といえば誰を思い浮かべるだろうか。近年でいえばほとんどの人がメッシだろう。
伝説の始まりは、17歳で迎えた04-05年シーズン。2004年10月にトップチームデビューを果たすと、2005年のアルバセテ戦でプロ初ゴールをあげた。
そこから21年夏にバルセロナを退団するまでに積み重ねてきたゴール数は「672」。一つのクラブで記録した最多ゴール記録となっている。ちなみに、2位はサントスで643ゴールを積み重ねたペレ。
そんなメッシの前に10番をつけていたのがロナウジーニョ。奇想天外なプレーで対戦相手のみならずファンをも驚かす姿が印象的だった。
一方でメッシから10番を引き継いだのはアンス・ファティ。半月板損傷の大けがを負ったが、何とか復活し、カタールワールドカップのスペイン代表にも選ばれた。
それでは21世紀にバルセロナで背番号10を付けてきた選手たちを紹介していこう。
ヤリ・リトマネン(フィンランド、99-00)
世紀が変わった時にバルセロナで背番号10を背負っていたのはヤリ・リトマネン。アヤックスでゴールを量産し、期待されてバルセロナへ入団したが、本来の力を発揮できなかった。
リバウド(ブラジル、00-02)
00-01年からリトマネンが「10→15」、リバウドが「11→10」に変更された。バルセロナでは所属5シーズンで2度のリーグ優勝に貢献した。
フアン・ロマン・リケルメ(アルゼンチン、02-03)
リバウドから背番号10を受け継いだのはアルゼンチン代表リケルメだったが、ファンハール監督と上手くいかず、実力を発揮することができなかった。
2022年ワールドカップのアルゼンチン対オランダにて、アルゼンチンがPKで勝利した際、メッシがリケルメと同じゴールパフォーマンスを見せたことが印象的だった(オランダ代表の監督は当時バルセロナを率いていたファンハール)。
ロナウジーニョ(ブラジル、03-08)
リケルメがわずか1年でローン移籍したため、新たに入団したロナウジーニョが10番を背負うことに。5シーズンにわたってチームを支えた。ご存知の方も多いとは思うが、メッシの初ゴールをアシストしたのは、このロナウジーニョである。
メッシの1回目のゴールはオフサイド判定だったが、その直後に1回目と同じような展開から今度はゴールとなった。
リオネル・メッシ(アルゼンチン、08-21)
ラ・リーガ初ゴール同様、ロナウジーニョから背番号10という”パス”を受け取った。背番号10になった08-09年から一気にゴール数を増やし、退団するまでシーズン30ゴールを下回ることはなかった。
バルセロナ最後のゴールは、20-21年の対セルタ。ブスケツからの浮き球に「頭」で合わせた。
アンス・ファティ(スペイン、21-)
長年バルセロナを支えてきたメッシから背番号10を引き継いだのは、スペイン代表アンス・ファティ。16歳の時にバルセロナのトップチームデビューを果たした期待の星だ。大怪我によってまだ覚醒しきれていないが、そのポテンシャルは十分である。