2006年11月、第51回バロンドールの受賞者発表。選ばれたのは、イタリア代表のキャプテン、レアル・マドリード所属(2006年夏まではユベントスFC所属)のファビオ・カンナバーロだ。同年ドイツで開催されたワールドカップで優勝したことが大きく評価された。

その年2位となったのは、カンナバーロと所属クラブ・ナショナルチームでチームメイトであったジャンルイジ・ブッフォン。3位はフランス代表のティエリ・アンリであった。

ポジションはセンターバックのカンナバーロ。2006年以降のバロンドール受賞者は攻撃的な選手ばかりだ。

歴代受賞者を振り返ってみても、やはりフォワードや攻撃的ミッドフィルダーが多い印象だ。実際のところ、攻撃的な選手であるほどゴールやアシストなどの目に見える数字を作りやすいのは事実。

得点に絡むプレーも多く、魅力的なプレーが多いと言えば確かにその通りになってしまう。守備的な選手にとっては、投票を稼ぐのが非常に難しい状況となっている。

2007年以降、2018年のモドリッチが受賞した年を除けば、全てメッシとロナウドでバロンドール受賞を占めている。これはポジション問わずメッシとロナウドがどれだけの偉業を成し遂げたのかを物語っている。

2006年:ファビオ・カンナバーロ
2007年:カカ
2008年:クリスティアーノ・ロナウド
2009年:レオ・メッシ
2010年:レオ・メッシ
2011年:レオ・メッシ
2012年:レオ・メッシ
2013年:クリスティアーノ・ロナウド
2014年:クリスティアーノ・ロナウド
2015年:レオ・メッシ
2016年:クリスティアーノ・ロナウド
2017年:クリスティアーノ・ロナウド
2018年:ルカ・モドリッチ
2019年:レオ・メッシ
2020年:中止
2021年:レオ・メッシ

この傾向を覆せそうだったのは2019年のバロンドールだ。リバプールFCのセンターバックのファン・ダイクが2位に入賞した。

今後サッカー界のトップに立つ選手はエンバペやハーランドと言われているが、ディフェンダーとしてバロンドールを受賞する選手は今後現れるのだろうか。