アトレティコ・マドリード

アトレティコ・マドリードは、20-21年シーズンに5200万ユーロ(約70億円)相当のスペイン融資機関(ICO)の保証付き融資を獲得。親会社はメキシコの子会社に2600万ユーロ(約35億円)を投入し、アトレティコ・マドリード・ポトシへの出資比率を12.4%増やし、82.4%とした。

親会社の説明によると、政府から提供された新たな融資は、チケット販売ができず、リーグ戦を3ヶ月近い中断に対処するために用いられたという。

財務省のデータによると、スペインの15のプロクラブが2020年から2021年にかけて、3億5000万ユーロ(約469億2100万円)に近い金額の保証を政府に要請しており、そのうち3分の2がレアル・マドリードとFCバルセロナに相当するとのこと。

2021年会計年度末(2021年6月31日終了)時点で、アトレティコ・マドリードは融資機関への債務が8380万ユーロ(約113億円)となり、1億6300万ユーロ(約219億円)のコミットメントがあった前シーズンに比べ48.5%減少した。

これは、アトレティコ・マドリードが財務債務の再編と借り換えを行い、新たな融資枠(3億ユーロ、期間10年、固定金利2.75%)を設定したことによるもの。

この借入金は、過年度に締結した融資契約から発生した銀行およびその他の金融債権者に対する前年度末の債務の中でも早期返済が求められる数件に充当された。

ワンダメトロポリターノ

 

その他には、ワンダ・メトロポリターノの建設資金を調達したローンを更新。18-19会計年度には、2億ユーロ(約268億円)の借り換えが正式に決定し、そのうち1億200万ユーロ(約136億7400万円)は、一般入場チケット販売による収入で20-21年末に返済されることになった。

また、メキシコの子会社であるアトレティコ・マドリード・ポトシに資源を投入。アトレティコ・マドリード・インターナショナル(グループの親会社)は、同メキシコクラブに2600万ユーロ(約35億円)を注入し、所有率を12.49%増の82.4%とした。

アトレティコ・マドリード・ポトシは、わずか2シーズンの活動で3600万ユーロ(約48億円)の累積損失を計上し、2021年の会計年度だけで2440万ユーロ(約33億円)の損失を出したため、アトレティコ・マドリード・インターナショナルの総赤字額1億1160万ユーロ(約149億6100万円)にダメージを与えている。