現在、カタールワールドカップで準決勝まで進んでいるアルゼンチン代表。攻撃陣はメッシ、守備陣はオタメンディというベテランに支えられながら、若手選手が躍動している。
攻撃陣でいえば、22歳のフリアン・アルバレスが注目の若手として活躍。初戦と2戦目はラウタロ・マルティネスにポジションを譲っていたが、3戦目からスタメン出場を果たすとピタリとはまり、ここまでチームに貢献している。
メッシが守備をしない分、フリアン・アルバレスが走り回ってくれるのはチームにとってかなりのプラスだろう。
守備陣でいえば、21歳のエンソ・フェルナンデスや24歳のクリスティアン・ロメロ、ナウエル・モリーナが活躍する。
エンソはアンカーとしてパスを散らし、ロメロはモリーナがオーバーラップした穴を埋める。そのモリーナは、右サイドの攻撃に厚みをもたらしている。
このようにアルゼンチン代表では毎年さまざまなタレントが頭角を現してくるが、基盤になっているのはアルゼンチンリーグの育成と言えるかもしれない。
ほとんどの選手がアルゼンチンリーグで成長し、ヨーロッパに移籍してからさらに磨きをかける。
そのアルゼンチンリーグには2大クラブが存在する。リーベルプレートとボカジュニアーズだ。国内最大のライバルであるビッグクラブである。
実はカタールワールドカップのメンバーで、どちらかのクラブにゆかりのある選手は26人中10人。先ほど紹介したエンソ・フェルナンデスやナウエル・モリーナもそれぞれリーベルとボカでプレーしていた。
今回は、カタールワールドカップのアルゼンチン代表メンバーでリーベル、またはボカにゆかりのある選手を紹介していこう。
リーベルプレート
エセキエル・パラシオス(15-19)
リーベルプレートの下部組織からトップチームに昇格し、ブンデスリーガの強豪レバークーゼンへ移籍した。期待されている選手ではあるが、一皮むけられていない状態だ。
エンソ・フェルナンデス(19-22)
リーベルプレートの下部組織からトップチームに昇格し、22年夏にポルトガルの強豪ベンフィカへ移籍。今大会はハイパフォーマンスで徐々に地位を上げ、グループステージ第3節からレギュラーの座を掴んでいる。
フリアン・アルバレス(18-22)
リーベルプレートの下部組織からトップチームに昇格し、リーグ得点王を獲得したのち、イングランドの強豪マンチェスターCへ移籍した。最前線からの激しい守備と決定力が魅力的だ。
フランコ・アルマーニ(18-)
現在リーベルプレートでプレーするベテランGK。守護神の座はエミリアーノ・マルティネスに譲っているが、チーム最年長としてチームをまとめる。
ギド・ロドリゲス(14-16)
プロデビュー後のリーベルプレートではあまり出場機会が得られず、メキシコのクラブ・ティフアナに移籍。現在はラ・リーガのベティスでプレーする。アルゼンチン代表の中ではかなり上背があるほうで、重宝される。
ヘルマン・ペッセーラ(11-15)
リーベルプレートの下部組織からトップチームに昇格し、ベティスに移籍。フィオレンティーナを挟んで現在は再びベティスでプレーする。こちらもアルゼンチン代表の中では身長が高く、後半ラストのパワープレーにも対応ができる。
ゴンサロ・モンティエル(15-21)
リーベルプレートの下部組織からトップチームに昇格し、セビージャに移籍。やや荒削りな部分が見られるが、強度は高い。
ボカ・ジュニアーズ
アレクシス・マク・アリステル(19-20)
現在所属しているブライトンからのローンでボカに所属していたことがある。足元の技術が高く、今大会一気にブレイクした選手の一人と言えるだろう。
ナウエル・モリーナ(16-20)
ボカの下部組織からトップチームに昇格し、ローンを繰り返したのちウディネーゼへ移籍。今シーズンからアトレティコ・マドリードでプレーする。右サイドの攻撃に厚みをもたらすことができる。
レアンドロ・パレデス(10-15)
ボカの下部組織からトップチームに昇格し、イタリアの各クラブへ移籍。現在はPSGからのローンという形でユベントスでプレーする。中盤の底から展開できるパス能力が魅力的だ。