今回は2022年限りでサッカー選手としての現役を引退された小山新氏にインタビューをさせていただいた。
小山氏は関西大学でキャプテンを務め、2021年から岐阜FCでプレー。しかし自身の考えに基づいて引退する決断を下した。
現在小山氏は次なる道へ向けて歩んでいる最中。選手時代から目標に向けて逆算しながら行動していたそうで、現在もその強みを活かして前に進んでいる。
選手時代の振り返りと今後のキャリアに向けて語っていただいた。
━━━まず自己紹介をお願いします。
小山新です。中学・高校は青森山田でサッカーをしていまして、高3の時に高円宮杯プレミアリーグと全国高校サッカー選手権で優勝しました。
大学は関西大学に進学し、4回生の時はキャプテンをさせていただきました。その後FC岐阜に2年間所属し、今年2月に引退を決意しました。
━━━大学でのキャプテンとしての経験はプロでどのように活かされましたか?
自分の目標や目的を考え、その中で今自分がすべきことは何なのかということを見据えながらアクションを起こす能力はついたと思っています。
プレー面でいうと、キャプテンになってより責任感が増しました。DFなのでコーチングは自分の武器になると思い、伸ばす努力をしてきました。
━━━実際にプロサッカー選手としてやってこられていかがでしたか?
難しさは常に感じていました。プロになってから思うような2年間が過ごせたわけではなく、1年目はほとんど試合に出られませんでした。
ただ、一方で、プロサッカー選手としてやれる幸せも感じました。試合に出た時に応援してくださるファン・サポーターの方々を含め、友人や家族も注目してくれて、会場に足を運んだりもしてくれました。何かに期待される喜びややりがいはとてもありました。
あの90分間で人の心を動かせるというのは、サッカー選手ならではのことなので、それを仕事にできていたというのはとても幸せなことだったと思います。
━━━引退を決断されたきっかけや理由は何だったのでしょうか。
契約が満了になってから、最初は現役を続けようと思っていたのですが、チーム探しが上手くいかない中で様々なことを考え始めました。
「自分は何のためにサッカーをしているのだろうか」
これを考える中で、自分の目標から逆算したときに、サッカーを続けていてはその目標を達成できないと思いました。
海外でのプレーやカテゴリーを下げてプレーすることは可能でした。ただ、誰かに応援されたり、見てもらったりするという自分のやりがいが若干薄れると感じました。
そして、サッカー以外で夢中になれることを見つけたほうが自分らしく幸せに生きていけると思い、引退を決断しました。
━━━今次のキャリアについて考えていることはあるのですか?
次の道は見えてきている状況にあります。ビジネスマンとしてキャリアをスタートさせることになるのですが、経験が0なので、最初はスピード感を持って量をこなしながら成長していきたいと思っています。
━━━これまでサッカーで培ってきた経験で活かせそうなことはありますか?
勝負の世界で生きてきたので、様々な困難や壁にぶち当たることもありました。ただ、その中で自分の目的・目標から逆算しながら今やるべきことを明確にして、それに対してフルコミットしながら結果を残してきました。ピッチ外でも変わらないと思うので、ハングリー精神を持ってやっていきたいです。
━━━今サッカー選手時代にこれをやっておけばよかったと思うことはありますか?
もっと人生について考えて行動していければよかったかなと思います。後は人脈作りです。サッカー選手だからこそ出会える人も多くいますし、そこに対してよりアプローチしていければよかったと感じています。
サッカーの競技面でいうと、もっと頑張ればよかったというのはあります。ただ、自分の中で考えて動いていたつもりなので、そこに対して結果がついてこなかった悔しさはありますが、何かしておけばよかったということは具体的には思い浮かばないです。
━━━今後のセカンドキャリアについてどのようにお考えですか?
主将をやっていた経験だったり、小さい頃から人の中心に立って物事を進めることが好きなので、ゆくゆくはビジネスの世界でマネジメントや経営側にまわりたいという気持ちはあります。
それに向けて、今はスキルや知識を磨き、人として考えながら行動し、そして自分自身の基盤を作って成長していくことがキャリアの一歩目になると思っています。
━━━本日はありがとうございました。
(取材・文:ALLSTARS CLUB編集部)
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