相生学院高校サッカー部総監督の上船利徳。これまでプロを30人以上指導した上船氏が考える、プロになるために必要なこととは?
それ以外にも日本サッカーの課題についても言及していただいているので気になる方はこちら
プロになるために必要なこと
上船氏は育成する上で、まずどうすればプロになれるのか、そのために何が必要なのかについて語る。
ストロングポイント、ポジション的スキル
もちろんのことプロになるためには、ストロングポイント、つまり代わりのいない選手で、他とは違う何かを持っているということ。
ただしそのストロングポイントだけではプロにはなれず、自分が務めようとしているポジションに必要とされるものを身に着ける必要がある。それは目に見えるようなスキルだけではなく、コーチングスキルやメンタルの強さなど、各ポジションで多岐にわたる。そしてそれらが最低限でもプロになるための水準を満たしておく必要がある。
1日の成長の幅
上船氏が考えるプロになるために必要な事は一日の成長の幅(細部)にこだわること。人の成長は1日で飛躍するものではない。じゃあいつ成長するのか。答えは毎日だ。ただしそれが実感できるには時間がかかる。故に意識しづらい。
しかし、この一日一日の成長(細部)を意識しながら日々の練習や生活に取り組めるかで1年後、2年後で成長量は大きく変わる。
だからこそ、試合や練習で常に「少しでも多く成長したい、上手くなりたい」というマインドで取り組むことで、積極的にプレーできるだろう。たとえ自分のプレーを抑圧するような要因があったとしてもだ。
人間性
プロを雇うスカウターも人間だ。その選手をチームに迎え入れ、頑張って活躍してほしいと思ってもらえるようなパーソナリティが必要。サッカーはチームで行うスポーツだ。一人で局面を変えられるような選手は別として、チームの指揮を下げるような選手を誰がとりたいと思うだろうか。
スカウターは思っている以上に選手のプロフィールをチェックしている。例えば同じような選手が二人いる場合、最終的には人間性の部分で評価される。このようにスポーツで技術を磨く前に根底にある人間性を忘れてはいけない。