スポーツシューズ産業は2030年まで年平均4.2%の成長を続け、1450億ユーロ(約19兆円)のビジネスを生み出すと予想されている。アライド・マーケットリサーチによると、同産業の成長は、スポーツ活動の増加、スポーツイベントへの投資の増加などが大きく影響しているという。消費者のライフスタイルの変化、ファッションやトレンドの推移、eコマースの新たな役割などが、この分野の主なビジネスチャンスとなるだろう。
2020年は、メンズフットウェア市場が同分野を牽引した。しかし、現在から2030年にかけて最も成長するのは女性用スポーツシューズの需要であり、5.2%の成長が予測される。理由は、トレッキング、ハイキング、サッカー、サイクリング、テニスなどのアウトドアスポーツ活動への女性の参加が増えたためである。
流通チャネルでは、オフラインの店が2020年と同様に、この分野の売上をリードしていくだろう。しかし、オンライン販売チャネルがより成長すると見られる。
アジア太平洋地域は、今後もスポーツシューズ分野を牽引し、2030年まで毎年平均5%ずつ増加すると予想されている。2020年の同産業における売上高は、すでにアジア太平洋地域が最高レベルを記録し、次に欧州地域と北米地域が続く。インド、中国、日本などでも消費者の健康志向が高まっており、これらの地域での需要も高まっている。
顧客から最も評価されている需要の高いブランドは、日本のアシックスを筆頭に、アディダス、プーマ、VFコーポレーション、ナイキと続き、その後ろにニューバランスなどがランクインしている。