19-20年、10年以上ぶりに赤字に転落したブンデスリーガは、20-21年の総損失額を51%増の3億2250万ユーロとしたことがドイツサッカーリーグ機構(DFL)の発表で明らかになった。
ほぼ全シーズン、コロナウイルスの影響でスタジアムを閉鎖せざるを得なかったことに加え、営業活動の低下と移籍に伴うキャピタルゲインにより、ドイツ1部と2部合計の売上高は11.8%減の40億4940万ユーロとなった。
DFLのレポートによると、トップリーグで大きな打撃を受けたのはマッチデーに関するもの。19-20年の3億6350万ユーロ、18-19年の5億2010万ユーロに対して、20-21年のマッチデー収入はわずか2240万ユーロだった。
同部門においてドイツ2部を加えると、19-20年の4億7740万ユーロ、18-19年の6億5140万ユーロに対し、20-21年は3550万ユーロとなっている。つまり、コロナウイルスにより、スタジアムの収益だけで合計6億1590万ユーロの被害をもたらしたのだ。
また、国際的な移籍市場の低迷により、1部・2部における選手売却益はさらに減少した。19-20年に比べると24%減の5億430万ユーロとなっている。18-19年からは35%減だ。
多くの収入減少が見られる一方で、放映関連の収入は11%改善し、19億4590万ユーロとなった。このうち、1部リーグの収入は16億5870万ユーロである。
ブンデスリーガの財政安定の鍵のひとつは、商業収入だろう。その他のほぼ全ての項目で減少し、テレビ放映収入がなんとか補う中で、スポンサーシップおよび広告収入はかろうじて減少を8%(9億4380万ユーロ)に抑えた。
選手数の人数調整が行われたこととは対照的に、1部リーグの選手の給与合計は8.3%増の15億6740万ユーロとなった。1部と2部の合計では、17億8640万ユーロで、前年同期と比べると4.6%増。
最後に、サッカーがドイツ経済に与える影響については、1部と2部の36クラブが13億3300万ユーロの税金などを金融当局や社会保障機関に支払っており、過去11シーズンの税金と関税の支払総額は約120億ユーロにのぼるという。
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