欧州各リーグも今週で終わりを迎える。先週はラリーガのCL圏争いに終止符が打たれ、レアル・マドリード、バルセロナ、アトレティコ・マドリードにセビージャが加わった。ラ・リーガは残すところ、残留争いのみとなった。

久保建英が所属する、マジョルカは前節、ラージョ戦に勝利したことで降格圏から脱出。とはいうもののカディスと勝ち点が並んでおり、次節は自力で残留するには勝利が絶対条件だ。

セリエAはCL圏争いは既に終わってしまったものの、スクデット争いには目が離せない。

前節でもミラノ勢は勝ち点を1も落とすことなく3を手にしている。最終節では、インテルは、勝利且つミランが試合を落とすことで優勝、一方でミランは引き分け以上で優勝が確定する。

他にも残留争いでは、今シーズンからセリエAに昇格したサレルニターナがシーズン後半戦から挽回。一つ後ろのカリアリから逃げ切れるか見ものだ。

リーグ1もそれぞれCL圏争い、残留争いの行方が最後までわからない状態となっている。対戦カード的にも厳しいかもしれないが、リールと対戦するレンヌは得失点差では前を走るモナコとマルセイユよりも勝っているため、この2クラブが黒星を喫するとCLの出場が確定する。出場すればクラブ史上初の歴史的な瞬間となる。

そして最後にプレミアリーグ。優勝争い、CL圏争い、残留争いと最後まで見どころたっぷりだ。優勝争いをしているシティもリバプールも、それぞれウェストハムとトッテナムに引き分けたため、最後までわからない。CL圏争いでは、アーセナルが5年ぶりのCL出場を目指して獅子奮迅の姿を見せている。一方で、残留争いではバーンリーとリーズが残留をかけて這いつくばっている。

前置きが長くなってしまったが、それでは今週のピックアップマッチを紹介しよう。


プレミアリーグ優勝争い

 

マンチェスターCvsアストン・ビラ

リバプールvsウルブズ


プレミアリーグの激しい優勝争いがついに決着がつく。

首位のマンチェスター・シティはアストン・ビラをホームに迎えるが、そのビラを率いるのはあのリバプールのレジェンド、スティーブン・ジェラード。

現在、プレミアリーグでは首位のシティが勝ち点差1でリバプールをリードしているが、シティが引き分け以下に終わり、リバプールが勝利した場合、リバプールの逆転優勝となる。

リバプールの対戦相手はウルブズ。ファンダイクやサラー、ファビーニョを怪我で欠くリバプールだが、前節のサウサンプトン戦で見せたようなチームの一体感で優勝トロフィーを手にすることができるのか。それともシティが逃げ切るのか。

キックオフ:日本時間5月23日0:00

セリエA優勝争い

 

サッスオーロvsACミラン

インテルvsサンプドリア


10-11年以来のスクデット獲得を目指すACミランは、アウェイでサッスオーロと対戦。2万人強のスタジアムには多くのミランファンが押しかけることが予想される。

ただ、優勝がかかった試合であるためチケットの転売が横行しており、本来50ユーロほどのチケットが3000ユーロで出回ったりしているという。

ミランは、累積や負傷により出場不可能な主力選手はおらず、万全の状態で優勝決定戦に挑むことになる。レオンやテオ・エルナンデスを中心として左サイドを崩すのか、それともイブラヒモビッチが途中出場で一気に決着をつけるのか。

ミランと優勝を争う最大のライバルであるインテルは、ホームでサンプドリアと対決する。こちらも出場不可の選手はおらず、サンシーロのファンたちの前で2年連続の優勝をかけて戦う。

ミランは引き分け以上で、インテルはミランが負けた上で勝つと優勝が決まる。ミラノを本拠地とする2クラブの行く末やいかに。

キックオフ:日本時間5月23日1:00

プレミアリーグCL出場権争い

 

アーセナルvsエヴァートン

ノリッジvsトッテナム


プレミアリーグでは残留が決定したエヴァートンとアーセナルが対戦する。

アーセナルは前節ニューカッスルに敗れ、CL出場圏外の5位に後退してしまった。4位に入るにはエヴァートンに勝利した上で、トッテナムがノリッジに敗れる必要があるため非常に厳しい条件となっている。

トッテナムは最終節、アウェイでのノリッジ戦を控えており、引き分け以上でCL出場権を獲得することになる。

そのためアーセナルはこの試合に必ず勝利する必要があるが、運も必要となる。

キックオフ:日本時間5月23日0:00

ラ・リーガECL出場権争い

 

バルセロナvsビジャレアル

セビージャvsアスレティック・ビルバオ


カンファレンスリーグ出場権(ラ・リーガ7位がプレーオフから出場)を争うビジャレアルが最終節でバルサと対戦する。

今シーズンのチャンピオンズリーグでベスト4まで進出したビジャレアルは、CLの出場権を獲得することはできなかったが、UEFA主催大会の一つであるカンファレンスリーグへの出場権獲得の可能性は残している。

ビジャレアルがカンファレンスリーグの枠を争うのはアスレティック・ビルバオ。ビルバオの最終戦はセビージャで、ビジャレアル、ビルバオ共に難しい戦いになるだろう。

キックオフ:日本時間5月23日5:00

フィオレンティーナvsユベントス


フィオレンティーナ対ユベントスは、優勝や降格、UEFA主催大会への進出権争いの一戦ではない。先日ユベントスを退団することが発表されたキエッリーニにとって特別な試合となるのだ。

03-04年にリヴォルノの一員としてチームのセリエA昇格に貢献し、強豪ユベントスに引き抜かれたキエッリーニ。その移籍直後にレンタルで1年間移籍することになったのがフィオレンティーナなのだ。その一年では左サイドバックの主力として起用され、一気にブレイクを果たした。

キエッリーニは、そんなフィオレンティーナの本拠地での一戦がユベントスのユニフォームを着る最後の試合となる。ユベントス、そしてフィオレンティーナのファンの前で有終の美を飾ることができるのか。

キックオフ:日本時間5月22日3:45

ボカvsティグレ


最後に、南米アルゼンチンからボカ・ジュニオルスとティグレの試合をピックアップ。コパ・デ・ラ・リーガ・プロフェシオナルの決勝だ。これはアルゼンチンの前期リーグのようなもので、28チームが2グループに分かれた上でグループ間の総当たり戦を行い、各グループの上位4チームがトーナメントを戦うというレギュレーションとなっている。

そこでトーナメント決勝まで勝ち上がったのがボカ(グループBの2位)とティグレ(グループBの3位)だ。

ボカは、準々決勝でデフェンサ・イ・フスティシア(グループA3位)を、準決勝でグループAで負けなしだったラシンクラブを倒して決勝へ進出。一方のティグレは、準々決勝でグループA2位のリーベル・プレートを、準決勝でグループA4位のアルヘンティノス・ジュニオルスを破った。

ティグレが史上初のリーグタイトルを獲得するのか、それともボカが順当に優勝トロフィーを掲げるのか。注目の一戦だ。

キックオフ:日本時間5月23日4:00